絵本さがし
Aっくんが絵本を読むようになってきました。以前から「ご本読んで」と本を持ってくることはあったんだけど、持ってくるのがシール知育絵本のような「読んで聞かせる」には向かない本だったり、本人が本を渡したままおもちゃで遊び始めて聞かなかったり、読み聞かせには程遠い状況だったのデスね1。
ビデオたれ流し、おもちゃ買い与え放題のスズキ家としても、本に興味を持ってもらいたいなぁというキモチはあった2ので、いろいろ与えてみたんだけど、全然ダメ。特に「夜寝ない子は、寝る前にベッドで絵本読んだりお話したりするのがイイ」と聞いてからは、意地になって本を読んだけど、聞きゃしない。
諦めかけた昨年のクリスマス前、たまたま行った本屋で、サンタの格好をしたアンパンマンが表紙になってる絵本を、Aっくんが持ってきた。その頃、Aっくんのなかではサンタさんブームだったのです。
そこで、ちょっと読んでみると...。
今までどんな本を読んでも「ちょっと貸して」とかいってどんどんめくってしまったりしていたAっくんが、ワタシの空気椅子の膝にちょこりと尻を置いて、スッゲー真剣に聞いているわけですよ。
おお!ついにAっくんが興味を示す絵本が3!
大喜びで、何冊か買ってやろうと4他のアンパンマンの絵本も引っ張り出してみたけど、どうもそちらは反応がヨロシクナイ。アニメで見たことがある話だったせいかと思って、見たことナイ話を持ってきても、1回は聞くけどすぐ飽きる。
どうやら、「アニメ絵本」がダメらしいのです。
アンパンマンに限らず、アニメ絵本って、確かに読み聞かせにくい。
どうしても強弱をつけるために漫画みたいなコマ割になっているので、コマ割規則を知らない幼児には、各コマを指差しながら読んであげなくちゃならないんだけど、子どもにとってはその指が、絵本の世界に入り込む邪魔をするみたい。あるいは、アニメの一場面を無理やりとってきたため、5行の文章中1行目にしかフィットしない絵が使われていたりして、聞いてる子どもはもうその場面は終わったと思って、さっさとめくってしまったり、どーもうまく進まない。
Aっくんが気に入ったその本は、アニメ絵本じゃなかったのね。
やなせたかしがちゃんと絵本用に絵を書いている、アンパンマンの「絵本」だったわけです。やなせたかしの肉筆がすばらしいだなんて思わないけど5、確かにアニメの線よりは情緒のある手書きの線で、まがりなりにも「そのページのために書かれた絵」であるから、子どもにも判りやすい6。
が、アニメ絵本やシール絵本に比べて、やなせ画の本は、絶対数も少なけりゃ置いてる店はもっと少ない。2段の棚がアンパンマンに確保されている本屋で、やなせ画の絵本が1冊しかなかったこともある。
というわけで、就寝時間繰上げ計画7のために、やなせが絵を書いたアンパンマンの絵本を探して、本屋巡りを毎週実行中なのでした。
- 子どもが聞いてなくても、お母さんが楽しく読み続けることによって、子どもが「楽しいことなんだ」と認識して聞くようになりますよ。...って教育の専門家に言われたけど、やっぱり聞いてないモンを読みつづけるのは難しいよねぇ。 [↩]
- ワタシもダンナも、いつの間にか普通に本好きだったので、別に無理に与えなくても、いつか自分が興味を持てば勝手に読むだろうなとは思っているけど。 [↩]
- といっても、保育園ではそれなりに絵本もめくっていたようなので、多分、あっくんの中では「おうちはもっと違うものに接する場所」という役割分担があったのではないかと思う。 [↩]
- この「好きになったら腐るほど与える」が、人格形成にどう影響するのか、最近ちょっとコワイ。 [↩]
- すみませんね、やなせ嫌いなんですよ。 [↩]
- ただし、やなせのセリフ回しや言葉選びには納得いかないことも多々ある。ワタシはそういう部分を勝手に変えて読んだりするので、あっくんはワタシのセリフ回しで記憶してしまい、先日パパが読んであげた時、パパは1ページ読むごと「ちがうよ」とあっくんにダメ出しされていた。パパは「なにが違うんだよ〜」とトホホ気味であった。 [↩]
- 未だ完了せず。 [↩]
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